2019年3月2日土曜日

なぜ苦しむのか1 トータル・パス 〜魂への道〜 2

苦しみについて、少し理解を深めて行きましょう

苦しみは、魂からのアラームだと前回書きました

あなたが苦しんでいる時は、
あなたの魂が、
あなた自身に、「目覚めの時だ!」と、
けたたましく知らせているのです

では、
なぜ、「苦しみ」という形でそれはやって来るのでしょう?

もし、あなたが十分に幸せで楽しく、満たされていたら、
あなたはそこから動かないでしょう

うっすらとどこかで何か疑問は感じていても、
あなたは自分自身に「私はオッケー」「私に問題はない」と、
納得させるでしょう

人は、苦しくならない限り、
動こうとしません

お尻に火がつかない限り、
人は腰をあげないのです

でも、苦しければ苦しいほど、
人はなんとかそこから抜け出そうとします

その強いモチベーションがなければ、
魂への道に入る事はできません

何か、目の前の問題が解決さえすれば、
人生の中で足りていないものを手に入れさえすれば、
今の苦しみはなくなり、なんとかなるはずだと思い、
それらを追い続けるだけです

でも、そうやってたくさんの事を解決し、
たくさんのものを手に入れ、
それなのにまだ変わらず苦しい

その時初めて、人は何かがもっと本質的な事が問題なのではないか、と気づきます

実は、まだ目の前の事しか見えていない人は、自分が苦しんでいる事に、まだあまり自覚的ではありません

もちろん、苦しいとは感じているからこそ、
そこから無意識に逃げ出そうとするのですが、
それはとても無意識的な反応でしかありません

そのため、他者に八つ当たりしたり、相手に投影して怒ったり、自分より弱い人をターゲットにして、自分の中に沸き起こるネガティブなエネルギーを発散させるだけで、自分が何をしているかにも無自覚のままです

そうやって、ネガティブなエネルギーのボールを投げつけ合っているのが、通常の状態です

そのため、そういった人達が口にするのは、「あの人が悪いから」「仕事がうまく行かないのはついていないからだ」などと、決して自分自身に向かう事はありません

「自分ができないからだ」「自分が悪いからうまく行かない」などと、
自分自身に目が向き、
自分自身を責めている段階は、
全て外側のせいにしている段階より、
少し意識的になっているとも言えますが、
まだ、本当に「苦しみ」に自覚的になっているとは言えません

というのも、
まだ「苦しみ」そのものにフォーカスしている訳ではないからです

この問題、あの障害、と、
表面に現れている具体的な現象しか見ていない段階です

その状態と、
「苦しみ」そのものに気づく状態、
すなわち、理由や原因は何であれ、
自分が苦しんでいる、という事実に気づく状態との間には、
実は、幅はわずかでも底の見えない断崖を飛び越えるかのような、
大きなジャンプがあります

「苦しい」「私は苦しんでいる」と自覚することは、
夢から覚め始めたサインです

今、自分が「苦しい」「苦しんでいる」という自覚のある人は、
魂への道に入る段階に来ている、ということです

もはや、人生で何を手に入れても、
この苦しみが去る事はない、と知っているからです

それは、今までとは全く違う、
何か内的なもの、精神的なものを探し始める時です

そして、
あなたが苦しむ時、
それは多くの場合、
強い悲しみや痛み(精神的肉体的)を感じ、
生きていることの辛さを感じ、
あるいは絶望している時ですが、
実は、
その時、あなたは魂の非常に近くにいるのです

そう、
その痛みを感じているその場所、
いえ、その痛みそのもの、
それこそが魂への扉なのです

そこから、ほんの一歩、
内側深く入るだけで、
その痛みの中に身を投じるだけで、
あなたは直接魂に触れ、魂に触れられる事ができるのです

もし、あなたが今絶望の淵にいるとしたら、
あなたは魂のすぐ隣にいるのです

それが、あなたが苦しむ1つの理由です

もう1つの理由は、
あなたが「満たされて幸せ」な状態を、
深いところですでに知っているからです

どういう状態が真に幸せなのか、
どういう状態が真に満たされているのか、
すでに知っているからなのです

だからこそ、
そうではない状態に「苦しみ」を感じるのです

それを知らなければ、
そうでなくても特に違和感は感じません

この地上の次元レベルでしか生きた事がない魂にとっては、
ここはごく当たり前ですが、
そうではなく、
もっと霊的に進化した次元レベルで生きた事がある魂にとっては、
ここは苦しいのが当たり前なのです

「魂」そのものはどれも同じレベルで、
ただ、無明の度合いに差があるだけだと、
私も初めは思っていました

でも、たくさんの人と出会い、たくさんの関係を持つ中で、
基本的に利己的で(優しい人もいますが)、
この世界のあり方にあまり疑問を抱かず、
スピリチュアルな事に全く目の向かない人や、
私にとっては全く楽しくない残虐性を楽しんでいる人がどうしているのか、
この違いが何なのか、
ずっと大きな疑問でした

単なる性格の違いとは言えない、
何かもっと根本的な違いを感じていました

私の師であるフーマンから、
「魂には地球由来の魂と、他の星由来の魂とがいる」と聞いた時、
この疑問が解けました

地球しか知らない魂には、
この世界は当たり前であり、
この世界のあり方そのものの理不尽さに疑問を持つことがなくてもおかしくはありません

この世界のシステムは、
そもそもが弱肉強食、
他の命を摂取しなければ生きられない世界なのです

そこに疑問を呈する事なく、
弱肉強食のシステムに従って、
サバイバルするだけです

彼らにとっては、それが当たり前の正しい事なのです

それは、物質的な事だけではなく、
心理的な面でも弱肉強食が正なのです

でも、そうではないシステムの世界から来た魂にとって、
この世界はいたたまれなく感じてしまいます

この世界のどこにも本当の居場所がなく、
物心つく頃から疎外感や違和感を感じて来たような魂は、
他の星由来の魂か、
地球由来であっても他の星に転生した事のある魂なのでしょう

地球よりさらに残虐な星もあるかも知れませんが、
この地球で深く傷ついて苦しんでいる人は、
地球よりもっと愛と調和のシステムの世界で生きた経験のある魂だと言えるでしょう

この地球は、
霊的進化の段階で言えば、
まだ幼稚園の段階だと言います

でも、弱肉強食で残虐性のある世界だからこそ、
そこで愛と調和を学び、実現するための、
絶好な修行場となります

そのシステムに喰われて、それに流され、それに則って生きていくのか、
それとも、それに反逆して、
傷つきながら、
自らの裡なる真に照らし合わせて生きて行くのか

あなたの魂は、
この絶好の修行場で、
あなたがあなたの真に照らし合わせて生きることを、
愛と調和を学び実現していくことを、
あなたに突きつけるために、
あなたをそこに追い込むために、
あなたをここに受肉させ、
あなたに苦しみを与えるのです

ここで花開いた愛は本物となるからです

それが、
あなたが苦しむもう1つの理由です

さて、
次のブログで、
苦しみの本質について触れていきますね







1 件のコメント:

  1. ご無沙汰してます。
    昨年伊豆のリトリートで2回ほどお世話にった山男のMです。
    トータル-パスについて、これからシリーズで書いて頂けるとの、とても期待しています。

    リトリートを通して教わったことは大変多かったです。
    ステート オブ プレゼンスというか、本当の「私」を教えて頂きました。
    とてもとても感謝です。

    本当の私は、身体でも感情でも肩書でも思考ですらなく、ただ今ここで「目撃している」ものであること。
    心の内側に目を向ければ、身体も思考も心も、本当の私が「目撃」している対象物でしかないことを教えて頂きました。
    最近では「本当の私」とは、プレゼンスとも言うけれど、気づき、意識、サティ、ワンネス、サマディ、本来の面目、真如、I I,ブラフマン、それ と呼ばれているものと同じなのではないかと自分勝手に思っています。
    そういう意味では、Anadiが「自分の教えは最高の教えであって、他の教えはレベルが低い」の意味の事を良く言っているように私には感じられ、そこに彼の心の狭さを感じてしまうのは私だけでしょうか。

    でも、リトリートで教わった瞑想法
    「フーマンの呼吸法から初めて、プレゼンスをビーイングに落としていく」瞑想法は、アジズ・オリジナルなのでしょうか?荻原さん山口さんオリジナルなのでしょうか?
    私はTM、禅、阿字観、チベット仏教のいろいろ瞑想法を試したけれど、伊豆のリトリートで教わったこの瞑想法が一番シックリして、深く入れる瞑想法です。今は毎日この瞑想法を続けています。


    リトリートでは他にもいろいろ教わりました。
    人は物理的な身体だけでなく、サトル・ボディ(エネルギーとして身体)、コーサル・ボディ(魂・霊としての身体)から成り立っていて、それも修業する必要があること。野口整体、チョー気持ちよかったマッサージ。クリスタルとエネルギーの交換も出来るようになりました。クリスタルにも物理的存在でなく、サトル・ボディ、コーサル・ボディがあるのでしょうか?

    ブログで解説を始められた、苦しみにも意味があることは、最近私も感じています。
    卑近な例で言えば、嫌な他人、嫌な事にも、本当は「自分にとってポジティブな意味」があって、目をそらさず見つめることで、自分の欠点に気づき進歩に繋がるということもありますよね。

    ブログの続きを楽しみにしています。
    またリトリートのお知らせもお送り頂けると幸いです。

    M

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