2015年10月16日金曜日

シヴァの道


(フーマン所蔵のシヴァ神の絵)

私たちのシェアする「魂への道」は、
「シヴァの道」でもあります

どういう道かと言うと、
自分の足で歩んでいく道です

真の自己の実現、神との合一、神の体現を目指して、
自分で一歩一歩、修行をしていく道です

もちろん、最後のその手を引いて、
そこへと引き上げてくれるのは、
恩寵の力に他なりませんが、
ただそれを待っているのではなく、
自分のできることを最大限やり、
恩寵に協力していく道です

瞑想し、探求し、洞察し、浄化し、
常に「自分自身」へと向かい、
同時に、この現世でもワークし、
神性をこの現世へともたらし、
霊的完成、そして人間としての完成を目指して、
歩んでいく道です



山に登るのに、
自分の足で歩き、
道々に咲く花を見、その香りをかぎ、
木々の間をくぐり、
岩をよじ登り、
山頂に至るまでの道のりの全てを、
自分の身体で体験し、
自分で理解していくことを望んでいる魂の道です

山頂まで、ヘリコプターでただ連れていってもらうのでは、
満足しないのです
リフトやケーブルカーで行くのも嫌なのです

山道のひとつひとつ、
どこにどんな花が咲いていて、
どこに危険な場所があるか、
どんな坂があって、どんな眺望があるか、
そのプロセスもまた、全て熟知していたいのです



そういう魂は決して多くはないでしょう

多くの人は、できるだけショートカットして、楽をして山頂に着きたいと思うことでしょう

でも、この道は、
ある意味、超ショートカットでダイレクトでシンプルであると同時に、
とても多くの要素を含んでいて、
それらを自分でワークしていくことを要求されるため、
決して楽とは言えないでしょう

でも、だからこそ、
山頂に到達した時の歓びが大きいのです

そして、だからこそ、
実際に「道」を歩む人の手助けができるのです

そうやって、山頂に辿り着き、
そのはるか広大な景色に感動した魂は、
他の人にもそれを体験させたいと望んでやまないのです


***


シヴァは、インドの神話に出て来る神で、
ブラフマー、ヴィシュヌとともに三大神と言われ、
その中でも最強の神であるとされています

「破壊」を司る神であり、
ヒマラヤのカイラス山で瞑想の修行をしていた神です

カイラス北面(ウィキペディアより)

カイラス山は、チベット仏教、ボン教、ヒンズー教などの聖山で、
未踏峰の山です
いまだに近くに到達することさえ困難な山ですが、
巡礼の地としても多くの信仰を集めている山です



ヨガの聖地、インドのリシケシにあるシヴァ像です

瞑想で、サマーディーに浸っているシヴァの姿です
美しい像ですね(*´ω`*)

このたゆみない瞑想が、
この世界を創造し続けているともいわれています



シヴァは、「時を超えるもの」

「永遠」に住まうもの





シヴァ神は、そういった瞑想の修行者としての側面だけではなく、
「破壊神」としての側面、
時として恐ろしかったり、乱暴だったり、やんちゃだったり、
ヒマラヤを炎で焼き尽くしてしまったり、街を破壊して回ったり、
そして時として非常に優しく、
1000の名を持つと言われるほど、
いろいろな側面を持っています

今では願いを叶えてくれる神様として人気が高いそうです


そして、ダンシング・シヴァとして有名なように、
「破壊」と「再生」のダンスを踊り続けています

それはまさに、「生のダンス」です



「破壊」というと、
現代の日本語ではネガティブなニュアンスを持っていますが、
新しく再生するためには「破壊」が必要であるように、
それはとてもポジティブな「破壊」なのです

マインドを破壊し、
古くて重たいものを破壊し、
鈍ってどんよりとしたものを破壊し、
私たちをこの二元の世界に縛り付けているもの、
いえ、この二元の世界そのものを破壊し、
新しいところへと、
私たちを連れていく

私たちは、
私たち自身を破壊して、
より、純粋なものへと近づいていきます

永遠なるものの中へと、
私たちは溶け去っていきます

破壊と再生を繰り返し、
瞬間ごとに、
私たちは生を踊り、
その歓びを分かち合います

シヴァのダイナミックさは、
宇宙のダイナミックさであり、
進化のダイナミックさ、
生のダイナミックさそのものです













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